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ネオ・トロピカリア/ブラジルの創造力

先月東京現代美術館に観にいった、展覧会「ネオ・トロピカリア/ブラジルの創造力」の公式カタログその名も「ネオ・トロピカリア/ブラジルの創造力」が手元に届きました。自分がいった時は、公式カタログが予約受付中だったので。

美術館に行った時の様子はこちらです。

トロピカリアとは何?って方もいると思います。

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「トロピカリア」は60年代にブラジルで起こったカルチャー革命です。

当時のブラジルの「時代精神」を象徴するムーブメントであり、第2次大戦後のブラジル社会に向けて、音楽、アート、文学、演劇から政治まで、あらゆる事象の捉え方をアップデートすることを促す運動でした。私は、カエターノ・ヴェローゾ、トン・ゼー、ムタンチスらとともに音楽の分野の革新を目指して活動をしてきましたが、本能的に、それが決して音楽のなかだけにとどまるものではないことを察知していました。時を同じくしてアートや演劇の分野でも同様の革新がはじまっていたのです。その結果、異なるジャンルのアーティストたちが響きあい、同調しあうことで多様な文化現象が「トロピカリア」というコンセプトのもとに流れこんでいったのです。

「トロピカリア」とい呼称はエリオ・オイチシカのインスタレーションに由来しますが、このコンセプトが明確な形をとったのは、カエターノが1968年に同名の曲を発表してからです。そこで彼は新しい世界における新しいブラジルの役割、そして新しいブラジルにおける新しい文化の役割を歌いました。同時に、「トロピカリア」は1930年代に発表されたオズワルド・ヂ・アンドラーヂの「食人宣言」によって、より強固に根拠づけられました。アンドラーヂは欧米諸国によるコロニアリズムを反転させることを謳っています。ブラジルを植民地としてし搾取してきた西洋文明を、逆に呑込み、それを血肉化することによって自分たちの文化的基盤をつくりあげよう、というのがその趣旨です。それに従って、私たちは貧欲にあらゆる文化を食いつくしました。音楽ではビートルズ、ボブ・デュランといったポップミュージックを。文学で言えばケルアック、ギンズバーグなあどのビートニクを。そしてゴダールなどヌーヴェル・ヴォーグの映画です。「トロピカリア」とは、そのような「文化的食人」の混沌としたアマルガムだったと言えるでしょう。

1993年に私はカエターノとともに「トロピカリア」の25周年を記念した作品を発表しました。そこで私たちが伝えようとしたのは、この革命的ムーブメントを回顧するためには、その革命をなぞり、再生産するだけでは意味がないということです。「トロピカリア」が、今後どの方向へ向けて発展してゆくべきか、未来をさしめすものではなくては意味がないのです。「トロピカリア」のメッセージはとてもシンプルなものです。イノヴェートせよ。アップデートせよ。それに尽きるのです。そのメッセージは、今でも有効だと思いますし、ブラジルでは生き続けています。

この展覧会には、エリオ・オイチシカをはじめ、リオ・ボ・バルジ、リジア・クラーク、オオタケ親子など私の古くからの友人が多く含まれています。また、面識のなくとも名前をよく知る若いアーティストたちがたくさん参加しています。彼らのすべてが「トロピカリア」と関係があるわけではありませんが、私から見ると彼らもまた「トロピカリア」の末裔なのです。アップデートされた新しいブラジルの姿がその作品のなかにあるからです。

(2008年8月 赤坂プリンスホテルにてインタビュー) ジルベルト・ジル

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ちなみに公式カタログの表紙は、エリオ・オイチシカの「パランゴエ ケープを着たカエターノ・ヴェローゾ」という作品です。

特にブラジル(トロピカリア)の色彩感覚は圧巻です。

ブラジル音楽も1930~1950年代のサンバやサンバ・カンサゥン(ドリヴァル・カイミなど)→1958年ボサノヴァの誕生(ジョアン・ジルベルトなど)→1968年トロピカリア(カエターノ・ヴェローゾなど)→1970年くらい~MPBの誕生、そしてトロピカリア・チルドレン世代(マリーザ・モンチなど)受け継がれているわけです。

ぜひ東京現代美術館に足運んでみてください。

http://www.neo-tro.com/http://www.neo-tro.com/japanese/main.html

↑詳しくはこちらを。1月12日まで

ブラジルの新しい世界をぜひ堪能しましょう!

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只今、4・5位くらいです。

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長文失礼しました、疲れた・・・

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コメント

お疲れさまでした(^-^)
書き終えた後のbeer
さぞかし まいうぅ〜lovelyだったことでしょうsmile

投稿: spy | 2008年12月 6日 (土) 08時58分

>spyさん
日記書き終わったのがおそかったので、beerはしてませんよcoldsweats01
ジョアン・ジルベルトの時にもう一度、東京現代美術館観に行きたいと思っています。

投稿: タンコ | 2008年12月 6日 (土) 16時23分

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